タバコの有害性

ブリンクマン指数というのを、ご存知でしょうか？

の式で、簡単に計算できます。

この指数が２００を超えていると、タバコ中毒といえます。
（ある禁煙講座に参加したとき、そう言われました。）

ちなみに、この指数の普通の判定の仕方は、
４００以上なら、肺ガンが発生しやすく、
６００以上なら肺ガンの危険が高まり、
１２００以上なら、喉頭ガンの危険性が極めて高い、と判断されるようです。
ご自身の指数を、算出してみてください。

私の場合、余裕で最高レベルでした。


さて。
タバコの有害性について、具体的に、あげていきましょう。
この部分は、非常に重要です。
後述しますが、タバコをやめようと固く決意するより、タバコの実態を知り、
その弊害を知り、喫煙に対する正しいイメージを持つことの方が重要です。
なぜなら、それができれば、決意や決心なしに禁煙できるからです。
みじめな気分や、何かを犠牲にするような喪失感を持たないで、禁煙できます。

私も、これまで、幾度も禁煙に失敗してきましたが、最後の禁煙（成功）では、
何も決意することなく、タバコの有害性を理解し、タバコに対する正しいイメージを持つ
ことを重視し、そして成功しました。

さて、それでは順に理解していきましょう。

現在分かっているだけで、２００種類以上の有害物質が、タバコの煙には
含まれています。
その中で、メインは、ニコチン、タール、一酸化炭素の３つです。
３大悪党と言ってよいでしょう。

ニコチンは、タバコの有害物質の中では、最も有名です。
タバコの中毒、依存症を形成し、青酸に匹敵する毒性を持っています。
致死量は約３０ｍｇと言われています。
タバコ１本には１０〜２０ｍｇのニコチンが含有されているので、もしタバコ１〜２本を
食べると、死亡します。

タールには、発がん性物質が多く含まれています。
その多くは、DNAを直接攻撃（障害）すると考えられており、ニコチン同様、
非常に危険な物質です。

一酸化炭素もまた、多くの人を死に至らしめた無色無臭の気体です。
練炭などを閉め切った空間で使うと、一酸化炭素が発生します。
それが殺人に使われたというニュースもありました。
自殺の際にも、よく使われます。
体内に入ると、ヘモグロビンと結合しやすく、酸素の運搬能力を著しく低下させ、
最終的には、人を死に至らしめます。

他にも、発がん性物質として、ジメチルニトロソアミン、キノリン、ニトロソピロリジン、
ヒドラジンなどが含まれています。

自動車の排気ガスが有毒であることはご存知でしょう。
排ガスを、自動車の車内に送り込んで、閉め切ってしまえば死にます。
そこには、２万〜６万ppmの一酸化炭素が含まれています。
タバコの煙にも、それと同等の一酸化炭素が含まれます。（約４万ppm）
ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなど、恐ろしい悪魔的な物質まで、ついてきて、
有毒ガスのオンパレードにより、心身とも痛めつけられることになります。

大気汚染の観点から言えば、ドラム缶５００本分の空気が、たった一本のタバコで
汚染できます。
また、閉め切った部屋の中でタバコを吸えば、車で混雑した幹線道路並みに汚染度
が高まります。
喫煙者が環境問題を語るのは、言行不一致な人間を想像させます。



次に。
タバコを吸い続けると、自分の身体にどのような症状が出てくるか、を改めて確認
しておきましょう。

せきと痰は、喫煙者につきもの。
これは、身体の防御反応で、タバコに含まれる数多くの有害物質を体外に出そう
とするため、喫煙する限り、止まりません。
思考を中断したり、周りに迷惑がられたり、さらには、大切な時に、痰が出てきて、
困ったりします。

強烈な体臭は、喫煙していると分かりませんでしたが、禁煙して初めて知りました。
タバコには、アンモニアほか、強烈な臭いを放つ物質が含まれます。
禁煙した私は、半径１ｍ以内に喫煙者がいると、その体臭で分かります。
ヘビースモーカーになると、もっと遠くから分かります。
とても不快で、イヤな臭い。
タバコを水の入ったバケツに入れた臭い（喫煙場所によくあります）より強烈で、鼻に
つきます。
「水＋タバコ」より「人間の脂＋タバコ」の方が、強烈にくさい。
考えてみれば、当然です。
まったく信じられない体臭だったのだ、と、今になって、恥ずかしく思います。
まさに、不潔感ただよう臭気で、屋外の、掃除が行き届いていない公衆トイレ並です。
異性にもてない、と悩んでいる原因が、まさにこの臭気だった、というのはよくある話です。
そんなクサイ人間に、誰も抱かれたくはないし、強烈な便所臭を抱きしめたくはないでしょう。

４０歳を超えた方は、加齢臭とあいまって、まさしく相手を拷問するような臭いを発して
います。
部屋に閉じこもって仕事する小説家や、SOHOワーカーならば、問題は生じませんが、
そうでない仕事をしている方は、人間関係で大きな損失を払っています。
誰もが、強烈な体臭を避けたいと思うはず。
我慢できるのは、自分の身体から漂う異臭だけです。

口臭も強烈です。
もし、あなたが独身ならば、今後の恋が実る可能性を半減させます。
（本音で言うと、ほぼゼロです。相手が喫煙者でない限り）
より高いレベルの配偶者を求めるためにも、喫煙による口臭は、消しておくべしです。
門前払いを食う可能性があるからです。
タバコを吸うたび歯を磨けば、何とかなるでしょうが、そんなヒマでかつマメな人は、まず
いないでしょう。
（まず、まともな仕事をしていると、そんなヒマはないと思います。）

かすれ声は、自分では気付きにくいですが、人によっては不快感を持たれます。
今はデジカメでも、簡単に動画が撮れます。
もちろん音声も一緒に記録されます。
自分の喫煙していた当時の動画を見て、声を聴くと、信じられないかすれ声です。
禁煙してからの声とは、全く別人です。（我ながらきれいな声です。それなりに。）

肩こり、冷え性、肌荒れ、しわの増加、は、喫煙による血行の悪化、タバコに
含まれる化学物質による様々な作用、によるものと考えられます。
私の場合、特に肩こりと、肌荒れがひどいものでした。
週に一度は、マッサージ（けっこうお金がかかる。約4000円）に通っていました。
ところが、禁煙した今では、年に１度行くか行かないかぐらい。
肌も血行がよくなったせいか、血色もよく、ツヤが出てきました。
両方とも、禁煙によって大幅に改善しました。
ちなみに、喫煙者はしわのできる速さが非喫煙者より１０年分早くなります。
３０歳で、すでに４０歳の肌になっているわけです。
女性はもちろん、男性も、見かけは重要です。
美しい肌を、出来る限り保ちたいものです。

集中力の低下とイライラ感は、タバコの禁断症状といえます。
ニコチンの血中濃度が薄くなってくると、イライラして、集中力が低下し、かつ感情的に
なったり、衝動的になったりします。
タバコを吸うと、これが収まることから、多くの人は、これらの症状のために、タバコは
手離せないものだと思ってしまいます。
しかし、３日間、タバコを断つことができれば、イライラ感は小さくなっていき、やがて
消えます。必ず消えます。
タバコを断つことができなければ、その間、集中力の低下とイライラ感は絶対に消滅
しません。

私は、禁煙する過程で、腹式呼吸と逆腹式呼吸をよくしました。
特に、逆腹式呼吸は、集中力を高めたり、やる気を出したり、ストレスの解消するのに
大きな効果を発揮します。
もちろん、禁煙するにも、大きな効果があります。
オススメします。

歯の黄ばみや黒ずみの原因であり、虫歯にも、喫煙は悪影響です。
歯の表は黄ばみ、裏は真っ黒。
喫煙者は、例外なくそうです。
セッチマなど、高価なハミガキを使えば、一時的にキレイになりますが、禁煙しない限り、
黄ばみ、黒ずみがなくなることはありません。
また、経験的に、喫煙していると虫歯ができやすく、禁煙すると虫歯になりにくい、と言え
ます。
おそらく、喫煙していることで、ストレスが多くなるためだと思います。

息がすぐ切れる。
喫煙者は、誰もが感じることでしょうが、タバコは呼吸を苦しくします。
禁煙すると、呼吸が楽になり、疲労がとれやすくなります。
私は、ハイキングやウォーキングをよくしますが、禁煙してから、体力が格段に増しました。
（年齢とともに！）
今までより、はるかに長い距離を歩けるし、呼吸もラクで、疲れも残りません。
タバコを吸っている時より、睡眠が深くなったことも、嬉しい変化でした。




喫煙者のあなたは、自分の身体を、毎日、有毒で不潔な煙で汚し、痛めつけ、同時に様々な
デメリットを享受しているのです。






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